やさしくないことでも有名なアレ。
とりあえず持ってはいるけれど、持ってるだけになっている。わたしです。
だってやさしくないもん。難しかったんだもん……
しかしですね。本当にやさしくないのであれば、とっくに自然淘汰されているはずで。
50年経っても不動の地位を築いてるってことは、良書であることは疑いようがないでしょう。
もちろん相性の問題もあると思いますが、理解できないってのは受け取り側に問題がある可能性が。
少なくともガチの初心者ではなくなっている(はずの)今、もう一度この本と向き合うべきだと、そう思った次第でございます。
まず、この本はどういった層のための本なのか。
書籍でそれを知るのは簡単なことで、だいたい前書きに書いてあります。
・若い美術関係者。描くことが好きでそれで生計を立てたいと思っている人
・強い欲求を持ち、その欲求に沿って何かやらねばならないと感じている
・飯が食えるかどうかという問題に直面している君のために最高のモデルを雇っておいたよ。大いに学びたまえ
あれ、なんか、思ってたのと違う……?
小学校の図工だと思っていたら専門学校の美術だった、みたいな。
「やさしい人物画」ってタイトルから受け取れるのってさ。入門書、絵の基本から学べる初心者向けの教本ってイメージじゃないですか。
そもそも、この本の原題。
「Figure Drawing For All It’s Worth」。
やさしいなんてひとことも言ってねぇじゃねーか!
やさしいとは言ってない。OKOK。
じゃあこれはどういった本なんだと。
先にざっくりと結論を言うと。
教科書的なものだという思い込みが間違いだった。
これは教科書ではなく資料集。授業ではなく講義。
この本から積極的に何かを学び取ろうとしている人には役に立つ。
でも、この本に学び方を教えてもらおうという姿勢だと、全くやさしくない。
で、初心者ってのは普通、どう学んでいいかなんてわからないもので。
やさしくない。やさしくないね。
この本が与えてくれるのって、「美しさとは何か」なんですよね。
それは、製図のプロポーショナルな美しさだったり、骨や筋肉の機能美だったり、流れるような造形美だったり。
絵の描き方を手取り足取り教えてくれるといったものではなく。
自分なりに読み取って活用していく本。
たとえばこの図。

(本の中身を載せていいのか迷ったので、著作権切れで全文公開されている原書から引用しています)
この図でわかるのは、腕をひねるときの全体の筋肉の動き。
とくに手首に至る繋がりが重要ポイントだと私は思うんですよね。
デッサン人形として使えるアクションフィギュアなんかだと、手首は「曲げ」と「軸回転」ができるように作られてますよね。
よく軸がすっぽ抜けて手のパーツが行方不明になる。
そんな感じで手首は回転するもんだと思い込みがちなんですが、実は手首の関節自体は回らない。
手首の少し下を反対側の手でロックして回そうとしてみるとわかりやすいかと。
じゃあどういう仕組みで軸回転のような動きができているかってぇと。
肘から手首の間には二本の骨があって、そこに筋肉がついていて。
その引っ張りによって二本の骨を交差させることでひねりが生まれている。
……と、その筋肉の付き方がわかるように描かれてるのがこの図だと思うんですけど。
如何せん、説明が一切ない! 文字多めな本なのに!
少なくとも、この筋肉を全部覚えなさいって類のものではないと私は思います。
そりゃあ覚えてないより覚えてるほうがいいに決まってますよ。でも私は丸暗記が大の苦手なんだよ! 私の記憶力なめんな。
教科書と資料集の違いですね。覚えるものじゃなくて外部参照して理解を深めるもの。

これに至っては、おまえ前鋸筋描きたかっただけやろってなもんですよ。
肋骨一本一本に律儀にくっついてるところに面白みを感じるのは自分も同じだから、ネタにしたくなるのはわかる。
でもこの構造覚えたら人物画に役に立つかってぇと、とくにそうでもない。
マッスルボディ描くときに「ここのポコポコってなんだろう」ってなって初めて意識する程度の存在。
てかこの図さぁ、人体の構造をこの本で知ろうって見方だと、どこが前かすらわからないんじゃないか。(横向きで右が前です)
このへん図の説明がない。やさしくない。
やさしいだけの本なら、今の世にはいっぱいあるんですよ。
人体を描くために筋肉を覚えようって書いてある描き方本は多いですよね。
でもそこに描かれてる図ってだいたい主要筋肉だけなんですよね。
そこにはないような一歩進んだ知識が欲しい、そんな人のための資料なんでしょう。
美術解剖学の本って基本的に高めだし、うっかり手を出すと絵を描く時間がなくなるぐらいの沼なので。
この本でその一端に触れて、満足するもよし、そこから沼に足を踏み入れるもよし。
この本の偉大なところは、人体の構造って美しいなって感じられるところなんですよ。
ダ・ヴィンチのウィトルウィウス的人体図みたいな。
そこが長年愛されている理由でしょう。
教本では効率よく教えようとするあまり美しさや対象への愛が感じられないものがたまにありますからね。
単に本物そっくりなだけなら写真でいい、この本でははっきりとそう言っています。
この本の「やさしさ」、それは描き手がどうモチーフを見ているか、その眼差しが読み取れるところで。
主線だけでなく、モチーフの裏にあるもの。流線や立体。

美しいですね。これぞクロッキーって感じ。
みんな、ラフ集とかメイキングとか好きでしょ。
でもこれは物の見方であって、この流線や立体があれば絵が描けるかっていうと、そうではない。
パースの本によくある、まず箱を描いて人を入れましょうってよぉ。それができたら苦労せんわ!
結局、この本はどう使えばいいのかって問題ですけど。
原題に書いてあるじゃないですか。「ドローイング」って。
そう、ドローイングするんだよ! この本に描かれているものを! 素直に!
この本に限ったことではないけれど、ダメなのは、描かずに本を読むだけで上手くなった気になるタイプ。わたしです。
普通の人が知らない上達のコツや裏技が本の中に存在すると思い込んで、その知識を手に入れれば何も考えず絵を描いている愚民どもを速攻で追い抜けるという愚かな幻想!
たたかわなきゃげんじつと!
で、こんなことを長々と書いている自分は、やさしい人物画でどれぐらい練習したかって?
手を動かさずにグダグダ言っている時点でおわかりいただけるだろうコノヤロー!
はくしゅへんじ。
長いこと待たせてごめんよ!
> パラ犬さん、僕がパラ犬さんに影響受けて始めたブログを発掘してしまった。読み返してたらすごくこっぱずかしくなったんですけど、パラ犬さんは自分の日記読み返したりしますか?
ついでに、1記事あたりどのくらい時間かけていますか?僕の場合1時間書いてやっと800字くらいで心が折れてた記録があるので気になり申す…
影響を受けて! 影響を受けてって! キャー! 人に影響を与えたってこっぱずかしい!
日記はなんとなく読み返したりするかな。そしてこっぱずかしい! 正気に戻ったら負けだ!
1記事は一日では書けないことが多いからトータル何時間かはわかりにくいんだけど、一日だいたい3時間はかかってる。
だもんで平日には厳しいんだわさ。更新頻度上げるほうがいいと思ってるんだけどね。
疲れてると記事が長くなる、ってか、論旨がとっ散らかってどうしようもない文章になるからさ。削ってちゃんと話が繋がるようにまとめるのにめっちゃ時間食う。その結果、最初に書きたかったところを消す羽目になったり。
1時間で800字ぐらいってのは、ネタがないんじゃなくて脳内で作っては消し書いては消しをしてたからじゃろ? なら私と同じタイプだ!
> 大阪都構想の話題がダメなら、それでは、まつたけごはんについてどう思いますか?
やれやれ、これだからきのこ派は。
まつたけとかトリュフって、あいつら調子に乗りすぎじゃない? きのこのくせに。
そもそもきのこってさぁ、堂々と野菜売り場に並んじゃってさぁ。菌類のくせに。
> うわぁ…めっちゃためになる実体験。あれって異端審問とか踏み絵だよね?今の自分だったら、なんと答えるだろう?フリゲ?
インディーズゲーム?一般人にはまず伝わらんぞ…困った。無難に実際やってる料理と手芸と答えておくか。手芸ならやっていないジャンルでもある程度検討つく!!でも一番の趣味フリゲ…。
自己紹介は異端審問、たしかに!
フリゲと料理手芸ってこりゃまた随分と離れたクラスタじゃのう。
フリゲ、一般人には伝わらんかなぁ。自己紹介と見せかけてフリゲ文化を紹介する、これだ。
> ザオラル リジェネ リフレク マホカンタ パルプンテ!
回復さんきゅー! パルプンテすな!
リフレクとマホカンタを同時に掛けたらどうなるんだ。
> マンガでえっちゃんを書くことが好きなパラ犬ですよろしくー(自己紹介風のリクエスト)
私がそう言っただって?
ばかもーん、そいつがルパンだー!
> パラさんがコミュニケーション苦手って、ちょっと想像つかないんですが。ほんと?
やれやれ、コミュ強が個人サイトなぞ作るわけないじゃないかHAHAHA!!
究極の引きこもりスペース! 最高!
ツイッターすらしんどい者の最後の楽園、それが個人サイトだ!
> 第一印象最悪から始まるラブコメの王道
だ、だれがあんなジャンプとチャンピオン間違える奴なんかに!
ありだな!
> 熱が下がりません…このご時世、熱があるとあらゆる対面のイベントに出席できないのでつらいですね
待ちたまえ、このご時世じゃなくても熱があったらイベント出たらあかんから!
まずはゆっくり休みたまえ。
> それは失態。ひょうたんで行くべきでしたね……
行くべきなんかーい!
前の会社ではいつの間にかひょうたんで浸透してたけど、それはある程度キャラが固まってからで。
初手でひょうたんはアグレッシブだわ!
> 鬼滅の映画見ました。数学をかじった身としては、無限列車が加算無限なのかそれとも非加算無限なのか…というようなどうでもいいところが気になります
おっ、燃え盛る旅の途中で出逢って来たか。
術者を倒せば解除できるから有限だと思うんだ。
あと術の内容的に無限じゃなくて夢幻なんじゃね?って思うんだ。
> iPadは便利ですよ~
iPadにするとクリスタ買い直さなきゃ。
そういえばPCってお絵描きにしか使ってない……
> ゲームをプレイする方はご趣味ではないのですか?
お見合いみたいになってっぞ。
ゲームは最近プレイしてないからねぇ、話題振られてもわからない。
プレステは3が最新機種だぜ。
> ひょうたんは自己紹介として丁度いい趣味だと思うの。 人に言える趣味の中でも特徴的で、雑談のきっかけになりそう。
お前も! お前もひょうたんで行けというのか!
いや、でも園芸の一カテゴリだから普通にいける趣味なのか。なんかそんな気がしてきた。
そういえば友達の結婚式で十数年ぶりに会った同級生にもひょうたんとして認識されてたことが判明したんだけどさ、そんな昔からひょうたんしてたんだ自分……